こんな作文を書いています。書けるようになります。2

「ことばのうみ」 阿部 久美子

2019年06月30日 18:07

こんにちは
言葉を通じて人生を豊かにする国語教室「ことばのうみ作文研究所」阿部久美子です。

今日も、教室に通うお子さんの作文をご紹介します。

◆今日のコツ 順番に書いていこう!

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   作文教室の最初から今まで
        小5 O.Yさん    
「え~!。」
 お母さんがスマホで作文教室を見つけた時に私はそう言った。
「作文教室があるんだって、りぶらで。行ってみる?」
とお母さんは言った。
「でも、そんな教室があるんだね~。」
と、私は言った。ちょっとだけきょうみがあった。そして、お母さんは、
「作文教室行こうよ~。日記を書く時にすっごくなやむじゃん。」
と言った。
「・・・。」
そう言われた時に、私は何も言わなかった。でも、そのことは、ずっと考えていた。
 そして、数日後
「やっぱり作文が上手になるなら入る!」
とお母さんに言った。
「わかった。じゃあ作文教室に入るでいいね。」
とお母さんは言って、さっさともうしこみをしてしまった。
 入ると決まってから、どんな先生か考えていた。
「こわい先生かな?やさしい先生がいいな~。」
 いろんなことを考えた。
「生徒はたくさんいるのかな?」
「教室は広いのかな?」
「くわしく教えてくれるかな?」
などと。
 作文教室に行く最初の日。まず子ども図書館へ行った。作文教室をきっかけにりぶらや子ども図書館へよく行って、本を借りるようになった。初めての作文教室、とてもきんちょうしていた。でも、楽しみだった。
「どこの部屋かな?」
 かんじんな部屋がわからなかった。見つけた!と思ったら、まだ開いていなかった。やる気まんまんで来たので、ちょっと
「がっくり。」
とした。
 教室が開くまでの間、さっき借りた本を読んでいた。やさしい先生でありますように。と願いながら。
 そして、やっと先生が来てドアが開いた。ドキドキしながら作文教室で作文を書いた。上手に書けた。いつもより早く書けた。
 やってみて、とてもやさしい先生でよかった。くわしく教えてくれた。そして、その日の最後には、これからも作文教室を続けていきたいと思った。
 「次が楽しみだなあ。」
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Yさんは、最初の日から毎回、とても熱心に通ってきてくれています。
でも、テーマの幅が広いと、「あれもこれも」全部のことを書きたくて、どうしても内容を絞りきれずに苦労していました。

そこで、「作文教室」をテーマにすること、最初の気持ちから書くこと、の2点だけに注意して書くように言いました。
そして、教室のことを聞いたいちばん最初の日のこと、教室が始まるまでのこと、教室の初日のこと、という順番に、カギカッコ「 」を使って書いてみて、と言って書き上がったのが、今回の作文です。
カギカッコの前後の表現を少し添削はしましたが、カギカッコの部分はそのままです。

「え〜」
「やっぱり、、、」
「がっくり」
ドキドキ
「次が楽しみだなあ」

自分の気持ちを順番に思い出して書いていくだけで、生き生きとした作文が出来上がりました。


最初に、学校では上手に表現する事が難しい、「イヤだ」という感情を肯定することによって、その後の自分の感情を素直に表現する事ができたのかなと思います。

言葉の使い方に困っている子供たち、周りの人たちとのコミュニケーションに困っている子供たちにも、作文を通じて生きる力を届けたい。
「ことばのうみ作文研究所」で、「ことばの力」を育てませんか?

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